[発行日:2008.02.29] vol.38 全国学校ビオトープコンクール発表会速報、環境大臣賞受賞大袋東小 他1件
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★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行日:2008.2.29 ━★
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こんにちは、トンボ環境事業企画室の小桐です。梅の花が咲き誇る頃となり
ました。会社の傍の亀戸天神では、六分咲きとくらいですが、皆様の方はい
かがでしょうか?
いよいよ卒業式も近くなりました。別れの季節と同時に、新入生を迎える準
備が進んでいます。2,3月は当社にとっても忙しい時期。制服の
採寸があちこちで行われています。今月は嬉しい話題がありましたので
それを中心に構成しました。
もくじ 【1】全国学校ビオトープコンクール発表会速報
【2】ビオトープコンクール環境大臣賞受賞
大袋東小学校の教育を紹介
【3】ホームページにトンボエコフォーラム新設
皆様の活動やご意見をお寄せください
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【1】全国学校ビオトープコンクール発表会速報
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去る2月10日東京で、第5回学校ビオトープコンクール発表会と表彰式が
行われました。今年で10年が経過、全国から150校を超える応募があ
り、最終プレゼンテーション10校に残った学校の発表内容はどれも素晴ら
しいものばかりでした。
秋篠宮殿下ご夫妻も臨席され、全国のニュースでも紹介されるなどますます
学校ビオトープの大切さが一般の方にも伝わったのではないでしょうか。
しかも嬉しいことに、発表校10校のうち、2校がこれまでこのメー泣}ガ
ジンでご紹介した学校が入っていたのです。
越谷市立大袋東小学校と千葉県立船橋芝山高校。そして大袋東小学校は上位
5賞の一つ「環境大臣賞」を受賞され、船橋芝山高校も「金賞」を受賞され
ました。このほか、7月に取材した下永谷小学校も「銀賞」に輝きました。
今回の発表会で特徴的だったのが、10校中3校の幼稚園が入っていたこ
と。自然との触れ合いは幼い頃が良いとの思いで、ビオトープづくりに励み
子ども達に自分達も自然の一つなのだと感じてもらう努力をされていること
でした。
もうひとつ特徴的なことは、地域との連携が強化されてきたこと、霞ヶ浦の
自然再生に取り組むアサザ基金の皆さんと一緒にビオトープを作った牛久市
の神谷小学校はさらに他の学校や地域とのネットワークを考えて生き物のみ
ちづくりに励みました。
前回の環境大臣賞受賞校の向笠小学校は、学校敷地を飛び出して地域の里山
をビオトープとして活用しその後整備を進めて、トンボや蝶など多くの生き
物の生息場所を作りました。
間伐や枝払いなども自分達で行う学校も現れ、ビオトープを作って終わりで
はなく、いかに自然の生態系の復元を学校から学校外の地域へつなげていく
か、地域の人たちとどのように連携していくかの方向性を教えてくれた発表
会でした。さらには、地域を越え、川の上流下流で小学校の交流が始まるな
ど、子ども達を核とした自然再生の広がりは大変力強く、希望が持てます。
4月より開校される広島県福山市 ぎんがの郷小学校からも先生が来られ、
熱心に見学、情報収集、人脈作りをされていました。新しいビオトープづく
りも楽しみです。神谷小学校のビオトープ教育の取材記事は次号でご紹介し
ます。
会場前のロビーで協賛企業の資料等の配布に加えて、今回より、ポスター発
表できる壁面を準備いただきました。トンボ学生服の取り組みについて少し
でもご紹介できたことは嬉しい限りです。持参した資料も午前中にほぼ配布
完了しました。次回はもっと多くの方に資料をご覧頂くようにしたいいと思
います。
発表会の模様の写真です。
http://www.tombow.gr.jp/Biotope_melmaga/08.2.27/1.pdf
主催者 財産法人日本生態系協会のHPでも発表会の模様が見れます。
http://www.ecosys.or.jp/eco-japan/
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【2】ビオトープコンクール環境大臣賞受賞
大袋東小学校の教育を紹介
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大袋東小学校の環境教育、3年間の歩みについて九ノ里校長先生とビオトー
プを指導されている寺田先生にお話を伺いました。
ズバリどんな点が環境大臣賞に選ばれたのでしょうか?の質問に対して「児
童主体によるビオトープ改修案作成」「近隣2校のビオトープ調査」を行っ
た点の評価があったのではないかと考えられています。
大袋東小学校の環境教育には「消費者環境教育」と「自然環境学習」の両輪
があります。現校長赴任後の17年度から、環境に関する授業とビオトープ
を使った総合の学習が熱を帯びました。
環境授業の全国大会見学や全国の学校視察し、消費者環境教育の授業の質を
高めると同時に、外部からの環境教育の講師を呼んで年2回の「エコフェス
ティバル」と言う形を実現。
(バックナンバー21号に前回の取材記事があります。)
エコフェスティバルの実施については、エコプロダクツ展で企業ブースにて
名刺交換して人脈を作られたそうです。
エコフェスティバルとは、複数の企業・団体による出前環境授業で、教室に
て様々な環境に関する取り組みを児童達に伝えたり、体験してもらったりす
る総合学習です。
昨年は同校で環境授業の全国大会が開催され、多くの方が見学にこられまし
た。作家で環境活動家のC.W.ニコルさんの講演も実施されました。来年
度は「マイレージ」についても学びたいと考えておられます。
ビオトープ活用した自然環境学習については、以前からあったビオトープが
単なる遊び場になっていたので、ビオトープを「維持管理する、授業に使う
のは5年生」と決め、各学年にはそれぞれ自然と親しむ総合学習の年間テー
マを設定しました。4年生はグリーンカーテン。これにより、各学年での総
合学習の目標も決まり、子ども達にとっては、何年生ではこれができるとい
う誇りに変わって行ったそうです。
そして、校長自身の役割を明確し、事業を実施するための資金とスポンサー
(人脈)集めに注力されました。
5年生が授業で取り組めるように色々な補助金を申請して資金的な面でビオ
トープの整備が図れるようにされました。コスモ石油、ドコモ(H17年
度)、グリーン電力基金(H18年)、コカコーラ(H19年度)、などで
す。
今回のコンクールでは、3年間5年生が続けてきたことを10分に纏めて発
表されました。
間伐、枝払いを実施したことで森は明るくなり、生物多様性がさらに期待さ
れます。子ども達は自分達の手で、鋸を持ち、さらにはチェーンソーも使い
伐採を行いました。伐採についてはキチンとした受け口、追い口を作りロー
プをかけて狙った方向へ倒すなど本格的な林業手法の伐採も体験いたそうで
す。3本伐って予定方向に倒したのは1本だったそうですが、なぜやるの
か、どうやるのかを自分達で認識してやったことは、将来に対しても大変良
い経験であったと思います。
伐った木は木道チップにしたり、通路のガイドにしたりして外に出さずに有
効活用。当然枯葉も活用、敷地内でカブト虫の幼虫の育成場も作っています
し、グリーンカーテンの肥料としても利用するなど里山の活用を実際に行っ
ています。
どの児童もビオトープが自慢。アンケートをとったところいじめは少なく、
これは、道徳と自然から学ぶ事が子ども達の中でつながっているからではな
いか。全体的にやさしい子が多いと校長先生はおっしゃいます。
誇れる事があることで自分を認め、他人を認めることができるようになるか
らではないかと推測しました。
ビオトープの管理を次学年に申し送りをすることからつながりの意識も生ま
れてくるそうです。また、親も自分の事のようにビオトープを誇りに思って
いる事もアンケート結果から分りました。同時に教員もビオトープを使い学
びながら一緒に育っているのです。
現在ビオトープの一つの池が水漏れしたとのことで水が抜いてありました。
これでザリガニが居なくなることを期待するという寺田先生ですが、ザリガ
ニの卵は乾燥にも強く、土を埋め戻した時に孵化する事も有るのでこれから
も注意が必要とおっしゃいました。
ビオトープの整備が済んだので、次年度は、生物調査した。
ビオトープの写真です。
http://www.tombow.gr.jp/Biotope_melmaga/08.2.27/2.pdf
ホームページです。
http://school.city.koshigaya.saitama.jp/obukurohigashi-e/
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【3】ホームページにトンボエコフォーラム新設
皆様の活動やご意見をお寄せください
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環境学習・授業に関心がある、また、実際にたずさわっておられる学校の先
生やNPO法人会員の方々の情報交換の場の提供を目的として
「トンボ・エコフォーラム」を弊社HP内に新設します。
スタートは3月中旬からです。どうぞ皆様の活動やご意見をお寄せくださ
い。
また、4月からは、さらに新しい情報が同じくトンボエコフォーラムの中に
登場します。詳しいご案内は次号で。どうぞご期待ください。
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