[発行日:2010.03.25] vol.65 学校ビオトープコンクール発表会報告2、アサザの危機回避 前進か?

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┃     ┃ 株式会社トンボ 環境事業企画室
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★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行日:2010.3.23 ━★


こんにちは、トンボ環境事業企画室の小桐です。
3月卒業式が各地で終わりました。いよいよ制服納品のシーズンです。
トンボでは、新入学の納品シーズンを迎え、毎日遅くまでの仕事が続い
ています。入学の歓びの門出を迎える皆さん方と一緒に服を通して入学
式そしてこれからの学校生活度を過ごせるように、社員さらにはアルバ
イトの方々も一緒になって日々がんばっています。

今回は先日の今月は、学校ビオトープコンクール発表会報告の続き3校の
活動とアサザのその後をご紹介します。

   もくじ      
           
      【1】学校ビオトープコンクール発表会報告2
        
         
      【2】アサザの危機回避 前進か?
               

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       【1】学校ビオトープコンクール発表会報告2
                 
        ドイツ大使館賞 福岡市立壱岐保育所
        日本生態系協会会長賞 千葉県立船橋芝山高校
        前回環境大臣賞受賞 越谷市立 大袋東小学校
    
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1.ドイツ大使館賞 福岡市立壱岐保育所(福岡県)
7年前に園児がつぶやいた言葉を真摯に受け止めて園庭ビオトープづくりが
始まりました。今では地域や保護者の方々の応援もあり、園児たちが日々
それぞれに自然と触れあう生活が根付いています。年長組みでは観察だけ
で無く、自分達での調べものなども行い、興味から知識へと発展していま
す。この4月からは民間委託になりますが、この伝統は今後も引き継がれて
行かれることでしょう。
発表、ビオトープの様子はこちらからどうぞ
http://www2.tombow.gr.jp/merumaga/save_up/5-file_cxtWEo.pdf


2.財団法人日本生態系協会会長賞 千葉県立船橋芝山高校(千葉県)
船橋芝山高校 科学研究部 前回の金賞受賞校。前回は科学同好会でした
が、このコンクールの受賞とその後の活動が認められて部に昇格。今回は
念願の上位5賞の受賞となりました。今回の発表を客席からOBとして観て
いた3年生は前回誓った賞の受賞で3年間の部活動の成果を満足して終え
ることができました。 船橋芝山高校の2年間の活動は、小メルマガのバッ
クナンバーでご覧いただくことができます。

前回ビオトープコンクールの時のアドバイスを受けて、より広く地域との繋
がりを深めてきた同校の活動は、人間だけでなく、生きもののつながりもビ
オトープネットワークとして深まっています。飯山満小、 飯山満南小、船
橋東高校ビオトープ作り、沼南高校のビオトープ完成に協力するなどの実績
もあり、今後の活動もこれからご紹介して行く予定です。
発表の模様はこちらからどうぞ
http://www2.tombow.gr.jp/merumaga/save_up/5-file_eykyMj.pdf


3.前回環境大臣賞受賞 越谷市立 大袋東小学校 

過去の上位5賞受賞校のこの2年間の活動報告はどれも素晴らしく、自校の
活動にとどまらずに広く地域の他校ビオトープと連携してビオトープ活動を
続けています。生きものだけでなく、児童・生徒の能力啓発をも行なってお
り、ビオトープの持つ様々な効果を認識する事が出来ました。
今回は、ビオトープ活動を客観的に評価しようとしている大袋東小学校の取
り組みをご紹介します。これまでにこのメルマガで活動をしている学校です。

体育館の屋根の改修工事の関係で、隣接していたビオトープの大木は伐採せ
ざるを得ませんでしたが、萌芽更新のチャンスでもあり、これまで暗かった
ビオトープがどのように変化を見せるのかもこれからの楽しみであり貴重な
チャンスです。

発表の模様はこちらからどうぞ
http://www2.tombow.gr.jp/merumaga/save_up/5-file_SCAyUe.pdf


発表の中で紹介された「kikyo」の考え方はこちらからどうぞ
http://www.catallaxy.jp/IPSA_New/kikyo1.html




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       【2】アサザの危機回避 半歩前進か?
                 
            
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前回までにご紹介したアサザの危機。国土交通省との話し合いが持たれま
した。まだ、前進はしていないと思いますが、今までのアサザに関する活
動を放置していた態度を認めるというところまで漕ぎ着けたということで
す。しかし、改善までの道のりはまだまだ。以下アサザ基金 飯島代表の
メッセージをお読み下さい。


アサザ基金の飯島です。3月10日に社民党中島議員に協力をいただき国
土交通部会で、霞ヶ浦の水位問題に関する国交省と質疑を行うことができ
ました。

その中で、国交省は「2003年から実施されている評価検討会では、ア
サザ等への水位上の影響や衰退の原因、保護策等について一度も検討も議
論も行ってこなかった」ことを認めました。まさに、見殺しです!
行政もひどいですが、それに追従する御用学者連にもあきれます。

さらに、昨年6月自然再生地区に国交省が重機を入れ、地元小学生や住民
が長年再生に取り組んできた植生帯を破壊した件について(以前報告しま
した)、先月開催された評価検討会で国交省は「環境に配慮して実施した」
とだけ報告し、それに対して委員から何の発言も無かったそうです。

この工事は、評価検討会の審議を経て実施されたものです。アサザ基金が
国交省に抗議を申し入れた結果、工事が中止されたのですが、地元からこ
のような申し入れがあった事実も報告していません。この再生事業に以前
関わった評価検討会メンバーには問題点を指摘した質問状を送り回答を求
めましたが無回答です。

水位上昇については、実際に水需要は無いことを認めながら、制度上決ま
っていることを理由に、見直しの姿勢を見せませんでした。ただ、これま
でに、状況に応じて3とおりの特例措置による水位管理を行ってきたこと
を認めたので、水位を下げる特例(2000から2003年に実施)を再
び実施することを求めていく事ができそうだとわかりました。

とにかく、国交省としてはアサザはやや減っているとして対策を講じない
姿勢であり、この背景にはアサザがすでに絶滅寸前のラインを推移してい
ることを知りながら、そのアサザが年々減ってい事実を真剣に受け止めよ
うとしない研究者に大きな責任があると思います。

アサザの保全生態学を研究してきた専門家が「それでもアサザは減ってい
る」「危機的状況でありすぐに保護策を講じる必要がある」となぜ言えな
いのか。協力を呼びかけた何万人もの小学生や市民へのまさに裏切りです

また、3月14日付けの日経新聞朝刊「中外時評」で、論説委員の滝さん
が、「環境を政策の真ん中に」というタイトルでアサザと水位問題を取り
上げてくれました。その中で、厳しく国交省の姿勢を批判しています。


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