[発行日:2010.12.27] vol.74 今年1年を振り返る、エコプロダクツ展のご報告ほか1件

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┃     QQ     【スクールビオトープ メールマガジン】
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┃     ┃ 株式会社トンボ 環境事業企画室
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★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行日:2010.12.27 ━★


こんにちは、トンボ環境事業企画室の小桐です。
2010年が終わろうとしています。
低温で、降水量も多かった春にはじまり、夏は酷暑や極地的な豪雨を経験
し、台風の影響は少なかったものの、いつもになく短い秋でした。

10月には生物多様性の国際会議が日本で開催されました。温暖化だけで
なく、生きもの価値について考えることの多かった今年1年という感じで
すが、皆さんはどのように感じておられますか?

来年は国際森林年となっており、森から見た生物多様性や企業の活動など
の話題も増えるのではないかと思います。

今回は、今年1年の振り返りと今月東京ビッグサイトで開催され、出展し
たエコプロダクツ展の報告をさせていただきます。
今年1年 ご愛読ありがとうございました。




   もくじ【1】今年1年を振り返る
       

  
      【2】2010エコプロダクツ展トンボブースのご報告
         


      【3】森の聞き書き甲子園 映画になり 3月より公開




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           【1】今年1年を振り返る
      
            
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< ビオトープコンクール >
今年は、2年に1回の全国学校ビオトープコンクールの発表会と表彰式が
開催されました。このメルマガでも数回ご紹介している千葉県立船橋芝山
高校 科学研究部が財団法人日本生態系協会会長賞を受賞、その後は女子
部員2名を含む新入生が新たに加わり、総勢10名に拡大。

芝山湿地の生態系の保存、ホタル生殖研究、地域との連携の3本柱で活動
し、これまで以上に地域や近隣校との結びつきを深め、そして広めておら
れます。来年もまたリポートをお届けします。

同じく同コンクールで国土交通大臣賞を受賞した東海市立 船島小学校
(愛知県)のビオトープを使った授業の模様やビオトープ活動をサポート
するフナビオ総会の模様などをご紹介しました。

学校ビオトープを作る前に、地域の自然復興と学校の自然をつなげようと
いう地元と学校の方々が中心となり、専門家を交えて立上げた、他にはあ
まり例のみられない学校ビオトープをご紹介しました。

< ビオトープの活用継続 >
13年に渡って 千葉市の学校ビオトープ活動を継続して指導される横田
さんに、継続のポイントをお伺いするとともに、トンボ 環境事業企画室
が関わる あかとんぼの里 兵庫県たつの市 小宅小学校のビオトープの
模様をご紹介しました。

学校の児童生徒が主役でありながらも 教師、保護者、地域の方々、そし
て専門家、さらには自治体・企業などとのつながりの重要性を感じました。
最終的には「人と人の有機的な連携」を痛感した年です。

< 生物多様性について  霞ヶ浦&アサザのその後 >
2月霞が浦のアサザの減少と冬季の水位調節問題の状況報告をしました。
その後、いろいろなロビー活動が行なわれました。そんな中、昨年は花
のつきが悪く中止になったアサザのお花見を11月のメルマガで紹介出
来ました。

直近の報告では、霞ヶ浦常陸川水門(逆水門)に関して新たな動きが出て
います。6月の土浦市議会、11月の県市議会議長会に続き、12月に東
海村議会、つくば市議会が全会一致で、アサザ基金が提案している逆水門
の柔軟運用案を採択しました。湖が海とのつながりを取り戻す日が少しず
つ近づいているようです。

< 広がる体験型授業  里山授業 >
東京板橋区 桜川中学校で行なわれてきた里山体験授業。今年になり、同
区の赤塚第3中学校でも開催されました。

都会の真ん中板橋区はその殆どが住宅地となり、昭和30年代までのくら
しの面影はありません。今の生活しか知らない生徒たちに持続可能な暮ら
しの形を知ってもらうと共に自然にも目を向けてもらおうと続けてきた授
業が学校の総合学習で正規の授業となりました。1年、2年で半年ずつ合
計4回の学びを体験します。その前半の授業を前回ご紹介しました。

座学と現場での体験により、生徒達が何かをつかんでくれることを期待す
るとともに、各地での実践ができるように実施主体のNPO法人樹木環境ネ
ットワーク協会とも協働して学習内容をさらに濃密なものにして行きたい
と考えます。 

< 和綿栽培 >
衣食住の「衣」の持続可能性を考えるきっかけとしてもともと日本で栽培
されていた和棉を育てました。 弊社は足袋製造で起業しましたが、地元
に足袋に適した綿布があったことが背景としてあります。

学校での授業としては、来年から本格的に実施を予定していますが、今年
たつの市小宅小学校で綿を栽培、11月には自らの手で行なう糸紡ぎの授
業を拝見しました。

世界の綿製品とその栽培の現状を耳にするうちに児童が自分達で育てる綿
の意義が一段と見えてきました。生物多様性への配慮、栽培者の健康問題
児童労働など表面的には見えないことがあるようです。
来年からは本格的な授業プログラムとして展開、授業の模様などお伝えし
ます。

< トンボとトンボの絵 >
前回ご報告した WE LOVE トンボ絵画コンクール。25年も続き、今年
は応募総数が初めて17万点を超えました。まさにギネス級の絵画コンク
ールと言えます。このコンクールの質を高める意味でもスケッチ会は重要
です。 

8月にはアサザ基金の指導によるトンボスケッチ会、9月は全国トンボ市
民サミットと共催で実施したトンボ写生会のご報告をしました。

子ども達にとってトンボが昔ほど身近ではない生き物になりつつある今、
大人がトンボの魅力や生息環境などについて楽しく話をしてあげることの
大切さを感じた年でもありました。来年以降も多くの子ども達にトンボと
その棲む環境の魅力を伝えられるようにしたいと考えます。




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    【2】2010エコプロダクツ展トンボブースの御報告
          
  
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12月9日(木)〜11日(土)まで開催されたエコプロダクツ2010
昨年より、600人ほど以上多い183,140人が会場を訪れました。

弊社トンボのブースにも昨年より300人以上多い1500人ほどの来場
客がありました。主体はやはり学生さん達です。小学生を中心に1000
名ほどの来場だった感じています。昨年と比べ、午前中の混雑がひどくカ
ウント出来ない状況も発生しました。

昨年のブースと比べて大きく変わったのは2つ。
「制服はエコ」のテーマの元 3つの新しいエコ商品を展示しました。
・地球にやさしいグリーン電力を使い製造した「カーボンオフセット」の
 詰襟学生服と 
・来年2月より販売する「オーガニックコットン」を使った体操シャツ
・綿の汚れ等を除去するのにオゾンで漂白し、環境負荷の少ない「オゾン
 漂白」体操シャツ です。

オーガニックコットンの衣料は世界で0.2%ほどしか普及していません
最近は、生物多様性に配慮した原料調達が色んな分野で配慮されてきてお
り、弊社でもその第1弾として取り組みを始めます。
このオーガニックコットンにより、土壌汚染への影響緩和、栽培者の心身
の健康への配慮、児童労働の緩和などが期待されます。各地でオーガニッ
クコットンの栽培は広がりを見せていて、今後注目される持続可能な衣料
です。

もう一つは、ブース内に制服の残った布を使い、接着テープで作るマイ箸
袋をつくるワークショップコーナーを設けたことです。
500名を超える方が、マイ箸袋づくりに挑戦していただきました。
3日のうち最終日は、埼玉の大袋東小学校の児童の皆さんが、マイ箸袋づ
くりの講師としてブースを支援してくださいました。
6月に小職が出前授業でマイ箸袋づくりを指導したのがきっかけで今度は
彼らが先生となってブースに来ていただいた多くのお客様に親切で丁寧な
指導で箸袋づくりのサポートを行ないました。

ブースを訪れた皆さんにとって一番印象的だったのは例年通りトンボの絵
でした。第25回を迎えたWe Love トンボ絵画コンクールの優秀
作品(環境大臣賞、文部科学大臣賞を中心とした22枚)を展示しました

お土産のマイバッグ制作キットも大人気。今年はトンボクイズ4問の正解
者にさしあげました。色々な柄があって選ぶ楽しさもあったようです。

隠れた人気だったのはマイバッグ作りの出前授業やビオトープづくりの支
援をしている兵庫県たつの市の小宅小学校の児童の皆さんが赤い針金で作
ってくださったオリジナルトンボブローチです。

赤とんぼの棲める環境を取り戻したい 自分達の町を赤とんぼでいっぱい
にしたい。そんな子ども達の思いの詰まったブローチです。本当にトンボ
のことを真剣に考えてくださるお客様に手渡ししました。

昨年に引き続き、ラジオ局が取材され、エコ制服とリサイクルについての
放送が来年1月4日と5日の早朝に行なわれます。
文化放送 午前5時14分〜1分間「文化放送グリーンワークスエコライフ
情報」です。 放送後はブログにも掲載されるとのことです。
 http://www.joqr.net/blog/ecoful/index.html

環境学習の場として多くの児童生徒が訪れる展示会となりました。それだ
けに表面的にならない、環境を考えるきっかけになるブース作りをしてい
く必要があるとこれまで以上に感じた2010エコプロダクツ展でした。

当日のトンボブースの模様はこちらからどうぞ
   http://www2.tombow.gr.jp/merumaga/save_up/5-file_EzeIci.pdf

他のブースはこちらからどうぞ
   http://www2.tombow.gr.jp/merumaga/save_up/5-file_j4FA1c.pdf
   
展示したトンボの絵に詳細はこちらからご覧下さい。
   http://www.tombow.gr.jp/eco_project/kaiga/index.html




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     【3】森の聞き書き甲子園 映画になり 3月より公開
          
  
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これまでに、何度もご紹介している「森の聞き書き甲子園」が映画となり
ました。タイトルは「森聞き」 監督は「ひめゆり」の柴田 昌平氏

2010年度アジアの国営放送が制作するドキュメンタリー映画100作
品のうち最優秀作品3点に選ばれました。また、フィンランド オウル国
際青少年映画祭に正式に招待されるなど欧州からも評価を受けています。
国内ではNHK BS放送にて 1時間番組として10月末に紹介されました。

来年3月より全国で順次公開されます。この機会に是非ご覧下さい。

前売り券は12/1より協賛企業であるファミリーマートのFamiポートで
お求めいただけます。
300枚限定で1000円で発売中。(なくなり次第終了 ポレポレ東中
野のみで使用可能) 一般当日 1500円、学生1300円です。

現在上映が決定している映画館は 東京 ポレポレ東中野 鹿児島 ガー
デンズシネマ(3月予定))名古屋シネマスコーレ(春予定)大阪 第七
藝術(初夏予定)です。

映画に関する詳しい情報はこちらからどうぞ 
http://www.asia-documentary.com/morikiki/

紹介チラシです。それぞれ表紙、中面の内容です
http://www2.tombow.gr.jp/merumaga/save_up/5-file_Nt9Uno.jpg
http://www2.tombow.gr.jp/merumaga/save_up/5-file_uSUZmp.jpg


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