[発行日:2011.08.31] vol.82 トンボのスケッチ会 今年も開催 アサザ基金、第10回聞き書き甲子園研修を終えて

★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
┃ 
┃     QQ     【スクールビオトープ メールマガジン】
┃  ⊂≡⊃‡⊂≡⊃
┃  ⊂≡⊃‡⊂≡⊃        vol.82
┃     ┃
┃     ┃ 株式会社トンボ 環境事業企画室
┃     ┃

★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━発行日:2011.8.31━★


こんにちは、トンボ環境事業企画室の小桐です。

8月最後の日となりました。
心なしかセミの声が遠くなったような気がします。

綿花畑で少しずつ綿ができています。プランターの綿は盆前くらいから実を
つけ始めました。草抜きはやはり大変です。マルチシートを使うと草抜きも
楽なのだろうと感じますが、生物多様性という視点からすると他の草にも土
の栄養を分かち合う方が良いのだとも感じています。
バッタ、カエル、ヘビが畑では棲息していて生きた生態系ピラミッドを確認す
ることができます。
人間にとって都合の良い植物栽培が農業だと実感の日々です。

今回は、弊社が支援する団体で今月行われたイベント2件をご紹介します。



   もくじ【1】トンボのスケッチ会 今年も開催 アサザ基金

           
      【2】第10回聞き書き甲子園研修を終えて
 NPO法人共存の森ネットワーク



◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆


       【1】トンボのスケッチ会 今年も開催 アサザ基金
      
            
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇



去る8月5日、茨城県牛久市 神谷小学校の脇のビオトープ「カワセミの里」で
NPO法人アサザ基金の主催でトンボのスケッチ会が開催されました。
今年も好天に恵まれ神谷小、向台小から親子で12名の参加がありました。
講師は牛久のカッパの先生こと 飯島代表理事。

トンボの種類によって顔が違うことやオスとメスで体の色が違うシオカラトンボ
の話、どんなところにどんなトンボがいるかなどを聞いた後、子供たちは捕虫網
を持ってビオトープにいるトンボの採集に精を出しました。
精を出したのは子供ばかりではありません。お父さんも少年の頃に戻って必死
にトンボを追いかけました。 

シオカラトンボ、低空飛行をするアジアイトトンボはここの常連です。
しばらくがんばってトンボをゲットすると今度は観察の時間です。

トンボの頭の形はどうなっているか、足はどこから出ているか、しっかり観察し
ながらトンボの絵を描きました。
自然を理解するにはまずしっかりした観察から。子供たちは真剣な顔でトンボ
とにらめっこをしました。

神谷小のビオトープでのトンボスケッチ会の模様は昨年も紹介しましたが、
ビオトープの役割は少しずつ変わっています。昨年から4年生がホタルを呼び
戻すことを目標にしながらも洪水対策や市街地の雨水対策にも活動を広げて
おり、単に生き物の里、学習の場であるだけでなく、社会的な価値の高まりを
見せています。

このスケッチ会の模様は地元の新聞常陽リビングと産経ニュースで紹介されま
した。
描かれた絵は、WE LOVE トンボ絵画コンクールに応募されます。
カワセミの里のトンボを描いた絵は今年 入賞するでしょうか?

当日の模様はこちらよりどうぞ
http://www2.tombow.gr.jp/merumaga/save_up/5-file_BfqXJm.pdf




◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

 
      【2】第10回聞き書き甲子園研修を終えて
          NPO法人共存の森ネットワーク
          
  
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇



「聞き書き甲子園」※1)は、毎年、全国の高校生が、「森」や「海・川」の分野で
活躍する「名手・名人」※2)を訪ね、その知恵や技を「聞き書き」し、記録する活
動です。


※1 農林水産省、文部科学省、(社)国土緑化推進機構、(社)全国漁港漁場
協会、全国内水面漁業協同組合連合会、(特)共存の森ネットワークの6者で構
成する実行委員会が主催する。これまでに900人の高校生がこの活動
に参加した。

※2 造林手、炭焼き、山菜採り、漁師、木工職人など、森や海・川の自然と向
き合いながら、様々な経験や技術を先人たちから受け継いできた人。参加高校
生は、名人と1対1で出会い、その人生を丸ごと受け止め、記録する。


第10回聞き書き甲子園 研修会を終えて

今年は10回目の聞き書き甲子園。3月におこった震災の影響で、参加高校生の数
は71名になったけれども、たくさんの人の注目のもと、今年の聞き書き甲子園が
始まりました。

2011年は国連の定める「国際森林年」。この年にあわせてたくさんのイベントが
実施されています。その一つ、スタジオジブリが企画した「フレデリック・バッ
ク展」※3)が東京都現代美術館で行われています。
今年の聞き書き甲子園の開講式は、この展覧会の開催を記念して、同美術館の講
堂で行い、一般の方にも参加いただきました。

当日は、スタジオジブリの男鹿和雄監督作品や「聞き書き甲子園」を描いたドキ
ュメンタリー映画『森聞き』を上映する他、『いとうせいこうGREEN FESTA』
(文化放送)の公開収録を兼ねたトークイベントを実施しました。
その様子は9月5日と9月12日に放送されます。

開講式を終えた高校生たちは高尾の森わくわくビレッジへ移り、研修2日目には
一日かけて「聞き書き」の手法を学ぶ実習を行いました。
高校生に「聞き書き」の手法を教えるのは第6回から第9回の聞き書き甲子園に参
加したOBOGたち。よりよい「聞き書き」レポートをつくるために、塩野先生の
講評を参考にしながら、3日目には前日に作ったレポートの振り返り
を行いました。

3日目には佐川急便鰍フ社有林「高尾100年の森」にて実際に森の中を歩きながら
日本の森や、森を利用してきた暮らし、そして名人の“かるこ”という道具を使
った木登りの技術を見学し、この後に控えているそれぞれの名人への取材に向け、
知識を深めて行きました。
また、この日には写真撮影講習も行われ、森の中や船の上、条件の悪い場所でも
しっかりと名人の写真が撮れる技をプロのカメラマンから学びました。

4日間の研修を終えた高校生はこの後、それぞれ独りで名人を訪れ、書き起こし
を行い、レポートをまとめていきます。
研修でサポートしてくれたOBOG、そして研修で出会った全国の仲間はその長
い道のりを支えてくれる頼もしい存在になったはずです。


聞き書き研修の模様です。
http://www2.tombow.gr.jp/merumaga/save_up/5-file_2K5Da6.pdf


※3 人と自然をテーマに数多くの作品を描くカナダ在住のアニメーション作家
「木を植えた男」は、アカデミー賞短編アニメ賞を受賞。東京都現代美術館で行
われる今回の展覧会は、スタジオジブリの協力によって実現。
7月2日〜10月2日まで開催。


前のデータを表示

後のデータを表示

バックナンバートップへ