[発行日:2013.04.30] vol.103 環境省 環境授業モデルプログラムにトンボの授業選出される、第11回高校生 聞き書き甲子園 フォーラム報告 

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┃     QQ    【 トンボ エコ&ESD メールマガジン 】 
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┃  ⊂≡⊃‡⊂≡⊃       vol.103         
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┃     ┃       株式会社トンボ 環境事業企画室   
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★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行日:2013.4.30━★




こんにちは、トンボ環境事業企画室の小桐です。
明日から5月を迎えます。寒暖の差の激しい4月でしたがいよいよ初
夏が近づいています。
当社では、入学式に続く夏の制服の納品で忙しさが継続しています。

今月は、2つの話題提供です。



 もくじ【1】環境省 環境授業モデルプログラムに 
トンボの授業選出される 
     
    【2】第11回高校生 聞き書き甲子園 フォーラム報告
           

    
< おしらせ >
8回目を迎える「全国学校・園庭ビオトープコンクール2013」
の募集が4月より開始されます。締め切り6月30日 
自薦・他薦の制度があります。
詳しくは公益財団法人日本生態系協会ホームページをご覧下さい。
http://www.ecosys.or.jp/activity/biocon/index.html
        
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このメールマガジンのタイトル ESDとはエジュケーション フォ サス
テナブル ディベロップメントの頭文字です。日本語では持続可能な開
発のための教育と訳されます。日本が国連に提唱した考え方で、エコに
とどまらず持続可能な社会を構築するための教育活動全般を指します。
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      【1】環境省 環境授業モデルプログラムに 
          トンボの授業選出される
             
            
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来年 2014年 11月に 岡山市と名古屋市で「ESD(持続発展教
育)に関するユネスコ世界大会」が開催されます。

この会議は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)と日本政府が協力して
行っている、「国連持続可能な開発のための教育の10年」の最終年のイ
ベントです。
この会議の成功に向け、文部科学省、環境省、地元岡山市や名古屋市が
中心となって準備を始めています。

その一環として2月に環境省が募集した、「持続可能な地域づくりを担
う人材育成事業に係るESDの視点を取り入れた環境教育プログラム」に
トンボが実施してきた出前授業プログラムの一つが選ばれ、4月8日に
連絡がありました。 全国で20選ばれ、中四国地区では3つ(岡山か
ら2つ)のうちの一つです。 対象は小中学生です。

テーマは「地球と人にやさしい服の選び方」というもので地球にやさし
いオーガニックコットンの価値を伝えたり、児童・生徒が綿花を栽培し
て糸紡ぎ体験を通して労働の大切さや機械の価値などを実感したりする
プログラムです。
NPO法人ACEという団体と共同で製作しこのメルマガでもご紹介ています。

もともと、江戸時代に瀬戸内海の干拓地で栽培された綿が産業として発
展、今の当社の学生服や児島地区のジーンズのルーツとなっているとい
う地域性も考慮されたようです。

これまでに延べ6校の小中学校で実施しましたが、それをベースに学校
の先生が10時間ほどで指導・完結できるものとして修正し、6月まで
に完成させることになっています。岡山をはじめ他県での実施が期待さ
れるところです。

現状、残念ながらESD( エデュケーション フォ サステナブル ディ
ベロップメント)=持続可能な開発・発展のための教育 と言うことば
は殆どの国民には知られていません。ことばは知られていませんが、地
球温暖化の問題や資源循環・利用などの環境問題への取り組みや人権、
労働・雇用、平和などの問題解決に向けての行動や教育がESDと呼ばれ、
知らないうちに実践しておられる方もいらっしゃると思います。

岡山市で行われる会合の中で授業の成果が発表される夢が叶うと嬉しい
限りです。ESDは2014年に終わるのでなく、15年以降に向けて始ま
ると言っても過言ではないと思います。


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    【2】第11回高校生 聞き書き甲子園 フォーラム報告
           
                   
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今年で12回目を迎える高校生「聞き書き甲子園」ですが、3月末に昨年
度第11回の参加高校生を集めてのフォーラムが開催されました。 
森・川・海の伝統的な職業に従事する名手、名人達を訪問し、その仕事・
人生を取材、名人の言葉でまとめ、12月にレポートを提出した高校生達
が、昨年8月の研修以来7ヶ月ぶりに集いました。
 
優秀作品、優秀写真の表彰に続き、長野 桶職人、福岡 線香づくり、長
崎 海女の3組の名人と高校生が登壇し、指導した作家の塩野先生とOGか
らインタビューを受け、聞き書きを振り替えると共に深め合いました。

ここまでは例年と同じでしたが、今年違っていたのは、インドネシアの高
校生達が来日して、自分達が行った「聞き書き」の発表をしてくれたこと
でした。

 聞き書き常連校の筑波大学附属坂戸高校の姉妹校で インドネシア ボ
ゴール農科大学附属コルニタ高校生8人です。彼らの聞き書きは、トヨタ
環境活動プログラムの助成を受けて実施されたものです。 
発表資料は日本語と英語、説明は日本語でした。とても上手に話していた
と思います。  
   
聞き書きで高校生が一番困るのは言葉・方言が通じにくいことです。言葉
の壁はインドネシアでも同じ、実に260以上の言語があるそうで、聞き
取りにとても苦労した様子でした。また、日本以上に都会と田舎の生活の
差が激しいようで将来のエリートが自動車で6時間以上も離れた地域に行
くことは普段ではありえないことだったようです。コルニタ高校生達は伝
統的な人形劇の人形作りの名人と伝統音楽のドラ作りの名人、竹壁作り
の名人3組に聞き書きをしました。

聞き書きをした高校生の反応が日本もインドネシアも同じだったことに驚
きました。どちらも名人の仕事と作品の素晴らしさに尊敬をすると共に師
としての感情を持つことでした。同時に自然の恵みの中で人間は生きてい
る、その範囲は超えないことが持続可能な生活だと気づいたことも共通だ
ったようです。聞き書きという手法の万国共通性を垣間見たように思いま
す。

フォーラムの締めの挨拶で、主催者代表NPO法人共存の森ネットワーク
澁澤理事長が これまでの時代とこれからの時代を表現する言葉を高校生
に贈りました。印象的でしたので紹介します。

この50年間を発達させた文明の基本となったのは「所有」という考えと
形。 材料、技術や生活財など色々なもの所有するために働いてきた時代
がある。一方「聞き書き」は重ねる 共有 寄り添いの概念だ。

これからは所有の時代から共有の時代に変わるだろう。地球に100億の
人間が生きて行く上には共有が必要 所有は戦争にしかならない。
自分がいかにプレゼンテーションするか、ディベートするか=自分の主張
を通す から聞き書きで共有する価値観を今後作っていって欲しい。 
これまでの価値観から新しい価値観を作ろう、未来を作っていこう

フォーラム終了後は、別会場に移り高校生同士で印象に残った言葉を発表
しあいました。聞き書きを通して自分の成長を確認できたようです。

ここでもコルニカ高校生たちは明るく力強く日本語で応対、より詳しく自
分達の聞き書きを説明すると共に日本の高校生からの質問も日本語で答え
たりしていました。彼らの語学力には驚きましたが、アジア各国は日本の
成功モデルを目指しており、日本留学を見据えると高校生の語学力が高い
のもうなずけるところです。

フォーラムの画像はこちらからご覧下さい。
http://www2.tombow.gr.jp/merumaga/save_up/5-file_oTKTMj.pdf


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