[発行日:2012.10.31] vol.97 第27回「WE LOVE トンボ」絵画コンクール概況、糸紡ぎはいと難し オーガニックコットン出前授業より

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┃     QQ    【 トンボ エコ&ESD メールマガジン 】 
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┃     ┃       株式会社トンボ 環境事業企画室   
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★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行日:2012.10.31━★



こんにちは、トンボ環境事業企画室の小桐です。
10月も今日が最終日、丁度ハロウィーンの日に当たります。
一昔までは11月が近づくとコートを着るということがごく当たり前
の気温だったのですが、やはり温暖化の影響でしょうか?
まだコートを着るまでには至らないそんな西日本の今日この頃です。

今回は審査が終了したトンボの絵画コンクールの話題と学校での出前
授業の模様の2件をお届けします。



 もくじ【1】第27回「WE LOVE トンボ」絵画コンクール 
       概況
     
    【2】糸紡ぎはいと難し
  オーガニックコットン出前授業より

 
        
 お知らせ  弊社の「CSRレポート2012」を弊社ホームページ
 に掲示しました。以下のサイトをご覧下さい。        
  http://www.tombow.gr.jp/corporate/csr/houkoku.html


   
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このメールマガジンのタイトル ESDとはエジュケーション フォ サス
テナブル ディベロップメントの頭文字です。日本語では持続可能な開
発のための教育と訳されます。日本が国連に提唱した考え方で、エコに
とどまらず持続可能な社会を構築するための教育活動全般を指します。
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   【1】第27回「WE LOVE トンボ」絵画コンクール 
      概況
         
            
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先号で表記のスケジュールをご紹介しましたが、10月に2回の審査を
行い、入選以上の作品が決定しましたので、今回の概況をご報告します。

昨年は東日本大震災の影響もあり、はじめて前年実績を下回る結果とな
りましたが、今年は一転、過去最高の応募数、応募校数を数えました。
その数171,458点でした。全体で6,500点ほど増加しました。 
小学生、中学生、高校生とに応募数が増加しました。
応募学校数も6009校となり初めて6000校を超えました。前回比
200校以上の増加です。 

昨年減少した東北大震災被災地3県からも応募が復活、1200点あま
り増えました。被災地の復興が力強く行われていると感じさせる結果で
す。

トンボを観察し、描くことで自然への理解が深まり、いのちの大切さを
意識する機会につながるという主旨がさらに広くご理解いただけたから
ではないかと考えます。

応募数が多い都道府県は入賞者数も相対的に多い様です。中でも茨城県
は大賞・金賞、銀賞、入選と多く、県全体としての絵画コンクールを支
援していただけているようです。

また、埼玉県の越谷市を中心とした埼葛地区では20年前から地元
「21世紀子ども夢作りの会」様が主催となり、地元の学生服販売会社
の協賛により埼葛地区絵画コンクールを開催していただいています。
その範囲は越谷市を超え、春日部市や近隣の市町を含み実に50校を超
える小学校が参加されています。

越谷市は市内30の小学校のうち実に15校に学校ビオトープが存在し、
毎年各校のビオトープ担当の先生方が勉強会を開催されています。
学校の校庭で身近にトンボの存在を感じることができる地区だけに応募
も多く、これまでも多くの入賞作品が輩出されました。

茨城県でも霞ヶ浦の流域では100校以上の小中学校に学校ビオトープ
があり、当社も支援するNPO法人アサザ基金が生き物と仲良くなる出
前授業を10数年にわたり展開しています。このような環境だけに埼玉
と同じく良い作品が生まれるのかもしれません。

「朝日新聞社インフォメーションサイトで今年の入賞作品をご覧いただ
けます。
■「WE LOVE トンボ」絵画コンクール 入賞作品決定
http://www.asahi.com/shimbun/release/20121030.html

弊社もホームページでのアップを進めています。こちらはしばらくお待
ち下さい。表彰式で晴れやかな笑顔に出会えることを楽しみにしていま
す。




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     【2】糸紡ぎはいと難し
       オーガニックコットン出前授業より

                    
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今年で2年目を迎えるオーガニックコットンに関する出前授業ですが、
今月は千葉市の小学校と三重県伊勢市の中学校で合計3回させていただ
きました。千葉市の小学校は昨年に続き2回目です。

両校ともトンボより和棉の種を差し上げ、綿花の栽培をしていただき、
収穫後に作品を作るとともに、オーガニックコットンの持つ意味について
考えていただくものです。

オーガニックコットンは今年少し脚光を浴びています。
昨年の東日本大震災で塩害の被害を受けた宮城県や福島県ではそれぞれ、
除塩と産業育成のためにオーガニックコットンが栽培されています。
そしてアパレルがその綿から糸を紡ぎ、東北地方で縫製などをして商品化
し、売上により復興を支援しようとするものです。
昨年は宮城では収穫期に水害にあったため収穫が殆どありませんでしたが
今年は順調のようです。

さて、無農薬で栽培するオーガニックコットンは地球環境にやさしく、栽
培する人にもやさしい綿花です。健康や経済的な面ではおおきく貢献しま
すが、まだまだその存在を知る人が少なく普及のスピードは増しません。
児童労働という負の側面も持っており、出前授業ではできるだけ客観的な
事実に基づいた話をして、児童生徒に自分達でどのようにしたら良いかを
考えてもらいます。

綿を使った衣料品は豊富にしかも安価にて手に入れることができますが、
自分の手で作ると糸はどのようになるかを体験してもらい労働の価値に
ついても考えてもらうために学校で自分達の手で栽培をしてもらっていま
す。

小学校では今年も綿繰り機(種と綿を分離する手動の道具)とカーダー
(綿の繊維をほぐすブラシ)をお貸しして事前に種取りと篠作り(糸を引
く前段階の状態)を準備いただきました。

中学校では事前準備の時間がなく、手で種取りをした綿を使い、当日に竹
と紐で作った弓で弦を弾きながら綿をほぐし、篠作りを行いました。

初めての体験は意外と難しく、弦に綿が絡まる生徒が多く糸ほぐしも大変
でした。事前に準備した篠に自分達で弾いてほぐした綿を巻きつけ、いよ
いよ糸紡ぎに入ります。

スピンドルという棒に小さな板片を刺し、棒先にヒートンをとりつけた糸
まき棒で糸を紡ぐのですが、ヒートンに結びつけるために篠を撚りながら
少しずつ引っ張る作業が意外と大変でした。
最近は指先を使い細かな作業をするという習慣が児童生徒にはなく、上手
に撚れない子も結構いました。とはいえ練習により誰でも紡げるようにな
ります。

10cm程度の糸になったらヒートンの先に結びつけ、糸を撚って行きま
すが糸よりと引く力の加減はとても難しく、撚りが少ないと糸が切れ、撚
りだけになると糸が太くなったりします。

40分程の時間で、中学生の最高が60cmほど小学校5年生の最高が3
0cmほど糸紡ぎができました。今後もう少し時間をかけてミサンガを作
る予定ですが、糸1本紡ぐのがこんなに大変とはと双方の児童、生徒は実
感したようです。

産業革命により、紡績が大量に簡単に紡げるようになったからこそ綿の栽
培量が増え、衣服が大量に流通するようになりました。お金さえ出せば簡
単に服やいろいろなものが手に入る時代、労働の価値を体験することは意
味のあることだと改めて感じた授業でした。

小学校では2回の授業が終わり、グループでテーマを絞り11月末の発表
にむけてこれから、研究やワークショップに励みます。中学校では、次月
頭に第2回目の授業があり、オーガニックコットンの価値について学びま
す。児童労働排除に取り組むNPOとコラボした授業になります。

これからの学びに期待がつながるオーガニックコットンの授業です。
授業の模様はこちらからどうぞ
http://www2.tombow.gr.jp/merumaga/save_up/5-file_VDcSwH.pdf


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